ライ麦畑で叫ばせて

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日本酒4『無手無冠 酒槽一番汲み』・『亀泉酒造 上撰辛口 土佐の地酒』

 

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 今回は、昨年の高知出張の際に立ち寄った店『ろばた焼 仙樹』にて味わった日本酒2種をご紹介。偶然一人で立ち寄った店だが、高知をよく知る上司もしばしば利用する(上司が帰るときにすれちがった。あぶねえ)人気店のようで、料理も酒も美味しくとても気に入った。今年も出張がありそうなので是非行きたいし、家族や友人との旅行の際にもおすすめしたい。

 お店のおばさんも本当に良くしてくれて、会議前日というのに一人でガバガバ飲んでしまった。ビールを引っ掛けた後にたっぷり6合(記録&記憶にある分は……だが)、6種類ほど飲み比べてきたので、高知のお酒紹介は次回も続く予定だ。

 

6 無手無冠 酒槽一番汲み

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評価:まじか(S)

日本酒度:+2.7

酸度:2.9

 飲んだ瞬間、ふわっとナッツ系の甘みが口全体に広がる感じがして、とても美味かった。生原酒ということでアルコール度数は18.1度と高く、見た目は少し黄色っぽくて、酸度の数値も高く濃醇に分類させるが、くどさも鼻の奥に抜けるいやなアルコールっぽさもなかった。濃度が高くどっしりしていつつ、口当たりは爽やかなのが絶妙だった。

 ちなみに無手無冠は「むてむか」と読む。さっきまで「むしゅむかん」だと思っていた。無手無冠というと栗焼酎「ダバダ火振」のほうが有名なようだ。

 高知名物カツオのたたきと一緒にいただいた。店のおばさんのおすすめ通り、わさびを全体に塗って、塩をつけて食べたのが良かった。そのさっぱりした辛さと、少し甘めの酒の相性が抜群なのだ。

 入店直後に混雑して、見知らぬおじさんとアクリル板をはさんで相席となったのだが、そのお詫び、と言っておばさんが「四方竹」という高知名物をサービスしてくれた(下写真)。その名のとおり、切り口が四角い筍で、こりっとした食感が良い。味付けも程よく、さっぱり+爽やかで、こちらも相性が良かった。

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7 亀泉酒造 上撰辛口 土佐の地酒

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評価:おいしい(B)

日本酒度:+12

酸度:-

 亀泉の中でも、こちらは地元でかなりポピュラーなお酒のようだ。名前も数値もまさに辛口。飲んでみてもやはり辛口で、美味だった。酸度は調べても出てこなかった。あしからず。常温か熱燗をおすすめされたが、温めるのは時間がかかるといわれたので、常温で。飲んでいる間は「冷やして飲んでみたいな」という感想だったのだが、後で調べても「燗がいいです」というコメントばかり。ああ、やってしまった。でたぞー! 妖怪バカ舌丸出しだー! どうか私の感想は、バカ舌のそれと思って聞いてほしい。

 この店ではウツボのたたきやさえずり(クジラの舌)など、高知ならではの料理をたくさんいただいた(下の写真はさえずり)。どちらも食感が独特で、油(ウツボはコラーゲンのよう)には程よい甘みがあって美味しいが、一人で食べていると後半は油っこい感が否めない。これらの料理には、無手無冠の甘みよりも亀泉のきりっとした辛味の方が相性がよかったと、バカ舌なりに思う。

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