2021-04-01から1ヶ月間の記事一覧
28. 安部公房『砂の女』(新潮文庫) 再読したい度:☆☆★★★ 砂とともに人々が生活する村に迷い込む男の物語。『近代日本文学を代表する傑作』と称され、海外での評価も高いようだ。不幸な境遇に抗いつつも、砂にまみれた生活に次第に順応していく過程を緻密…
洋上にて。船酔いをしない私だが、「実は、生まれてこのかた酔い続けているのかもしれない」というパラドックスを神妙な面をして口にすると、周りの人たちが失笑した。君は辛味を感じる能力とか、いろいろ感覚が壊れているからね。と先輩が皮肉った。おかし…
27. 上甲宣之『そのケータイはXX(エクスクロス)で』(宝島社文庫) 再読したい度:----- 高校生の頃に読んだ一冊だ。ここにとりあげるときは、既読の本であっても改めて読むようにしているが、今回はあえて再読していない。なぜなら、この本には、物語の…