ライ麦畑で叫ばせて

日常/数理/旅や触れた作品の留書/思考の道草 などについて書いています。

2020-05-01から1ヶ月間の記事一覧

俳句3「切れ」

今回は最後の約束「切れ」についてだ。三つの約束の中で最も掴みどころのないのがこの切れだと思う。 切れは余白や響きをつくって感動や広がりを表現する。これを上手に用いることによって、俳句に良いリズムが生まれる。また、効果的な内容の省略によって読…

俳句2「季語」

俳句の表現力を大きくする二つ目の約束ごとが「季語(季題)」である。一つの俳句には基本的に一つの季語を入れる必要がある。早速、例句をみてみよう。 咲き満ちてこぼるる花もなかりけり 高浜虚子 この句の季語は「花」、春を表している。空は晴れ渡り花は…

俳句1「五七五のリズム」

俳句は「わずか十七音で作られる世界で最も小さな詩」と表現されることがある。では、世界最小といわれる俳句が、何故あらゆる情景を美しく表現できるのか。俳句の表現力を支えているのは、大きく分けて三つの約束ごとである。それは「十七音」、「季語」、…

俳句0「俳句との出会い」

半年ほど前に、友人たちとの話をきっかけに俳句に興味を持った。私はすぐに入門書を買い、覚えたての知識を鼻にかけ、数える程の句を詠んだ。 それからしばらくは、気が向いたときに付け焼き刃で言葉を羅列するだけだったが、最近、俳句への興味が再燃した。…