ライ麦畑で叫ばせて

日常/数理/旅や触れた作品の留書/思考の道草 などについて書いています。

2022-07-01から1ヶ月間の記事一覧

感想32『陽だまりの彼女』・『午後の曳航』

51. 越谷オサム『陽だまりの彼女』(新潮文庫) 再読したい度:☆★★★★ 見慣れない本が私の棚に入っていたので、おやと思い手に取った。妻のものが本棚の整理中に紛れたことを数ページ読んで確信した。 学生時代に互いに恋心を抱いていた男女が、取引先との打…

計算の奇妙な空想

先日、食塩水の濃度云々の数学問題を解く機会があった。「濃度」の問題とくれば「しみずの表」を書くということが、私には刷り込まれている。しみずの表とは、し(塩)、みず(食塩水)、の(濃度)の3項目について、混合や変化の前後の値を埋めていったもの…

くせのはなし

人には必ず一つや二つは癖というものがあって、それらはあまりにも自分の言動に溶け込んでいるため、往々にして自分自身では気づかないものである。言い換えれば、癖は他人に指摘されて初めて気づくことがほとんどだ。しかし、普段ひとりになることが多い空…