ライ麦畑で叫ばせて

日常/数理/旅や触れた作品の留書/思考の道草 などについて書いています。

シーサーゲームを考案した

 

 シーサーゲームを考案した。ルールは単純、道具もいらない。いつの日か、じゃんけんにとって代わるんじゃないかと、内心ビクビクしている。今日はこの、期待のニューゲームを紹介したい。

 ゲームは2人対戦だ。対戦相手と向かい合ったら、もう準備は完了。戦いはターン制で、攻撃と防御がある。攻撃側は「ウーーー、シーサーッ!」の掛け声とともに片手または両手を、顔の前横、耳より少し上のあたりに、手のひらをグーにした状態であげる。相手をシャー! っと威嚇するイメージだ。君の心の中のシーサーの赴くままにガオッといってやろう。

 防御側は、相手の「シーサーッ!」の声に合わせて、同じく片手または両手を上げて臨戦体勢をとる。そして、攻撃側と鏡合わせの体勢をとってしまったら、防御側の負けとなる。すなわち、

・攻撃側が右手かつ防御側が左手

・攻撃側が左手かつ防御側が右手

・攻撃側、防御側ともに両手

を挙げた場合に、攻撃側の勝ちとなる。

 そして、二人の体勢が鏡合わせにならなかった場合、即座に攻守交代、先ほどまで防御側だった人が「ウーーー、シーサーッ!」と大きな掛け声とともに攻めてやろう。そう、君の心の中のシーサーに身を任せて。

 勝負が決する確率は各ターンとも3分の1。じゃんけんの勝敗が決まる確率と同等だ……! 一方、防御で勝つ術がないという性質上、ゲームは絶対的に先攻有利となる。そのため、先攻・後攻の決め方がどうしても重要になる。しかし、ここでは、あえてその決め方は提案しないでおく。心の中のシーサーの声を聴き、フォースを集結して、各々で決めてほしい。仮に一つ、例を挙げるとすれば、そこはじゃんけんで決めるのはどうだろう?

 また、先に説明した通り、このゲームは一対一でのみ成立する。対戦者が3人以上いるときは、総当たり戦にするかトーナメント戦にするか、何かしら工夫しないと決着がつけられない。もっと素早く、簡便に勝敗を決めたいときは、じゃんけんなど適用してみてはいかがだろうか。

 ちなみに、調べてみると、片手または両手を挙げているシーサーはほとんどいない。何のポーズと勘違いしていたのだろう。招き猫だろうか? このゲームをするときは、少しだけ、君の心の中の招き猫にも思いを馳せてみて欲しい。そして、このゲームもやはり、「じゃんけん」の呪縛からは逃れられないのかもしれない。ゲームの端々に、じゃんけんがすがたを現すことだろう。いや、じゃんけんってすごいな。