ライ麦畑で叫ばせて

日常・回想・妄想・数学理科・社会・思考の道草 を軸に書きます。

道草

矛盾を唄って越えろ

この世界には種々多様な歌がある。 ハッピーな歌や暗い歌、荒々しい歌の話は以前した(幸福な言の葉 - ライ麦畑で叫ばせて)。今回は、聴いていると何故か耳に残る、私にとってはそんなカテゴリにある歌たちを取り上げてみたい。 「マイナス100度の太陽みた…

追憶の大勝負

"What's your favorite ○○? " この英文、中学校を卒業した方なら必ず一度は耳にしているはずだ。 「あなたのお気に入りの○○はなんですか?」 ○○には food とか sport とかを入れてきたのではないだろうか。 そして "OK, let's stand up!" と起立を強制されて…

自覚の恩恵

出しなに掛ける言葉の典型に「気をつけていってらっしゃい」というのがある。一見定型文のように思われるこの言葉だが、実はこれには確かに効果があると耳にしたことがある。実際に注意力が増し、道中での危険回避率が上がるというのだ。 潜在意識に対して威…

春よ何処に

新天地はここ一週間、まだ四月が始まったばかりだというのにすっかり初夏の陽気だ。 職場と自宅を繋ぐ五十分、その半分は徒歩の道である。商店街をまっすぐ行って、角を曲がり住宅街に入る頃にはもう額に汗がにじむ。上着を脱いで鞄にしまう。緩慢な足取りの…

「伝える」の上限

もうすぐ私は、長い間お世話になった多くの人たちに別れを告げることになる。新天地へと向かうにあたり、書類や荷物の整理をしながらこれまでを振り返る今日この頃である。 旅立ちに際しては、いくつかの場所でどうしても挨拶をしなければならない。どうせな…

名は体を表すか

本にしろ、漫画にしろ、映画にしろ、私はタイトルを覚えるのが好きである。 昔は某からだが縮んでしまった名探偵が活躍する映画のタイトルは公開年順に覚えていたし、某国民的海賊漫画の単行本のタイトルは今でも六十五巻くらいまでは暗唱できる。某大泥棒三…

黄昏の谷の底

何故、勉強しなければいけないのか。 我々は決められた年齢で決められた期間、決められた知識を習い、学ばなければならない。その中には、先の人生で使うとは思えないような知識や考え方も数多くあるといえる。 そこで、一度は疑問を抱いたことがあるに違い…

一山また一山

行きずりにつと手に取りし古本に心躍らすような幸せ 本業が山場を迎えつつあり、自宅に帰ったら寝るだけの生活が続く中、読書の時間がこれまでと比較して増えた。交通手段を地下鉄に替えたからだった。 地下鉄を待つ間、乗車中、乗り継ぎの間、行き帰りのそ…

気が付けば全力で朝

「物語」は美しく整然としていなければならない。 その一方で、望むと望まざるとに関わらず、その創出の場、あるいは起源たる「現実」は一般に至極混沌としている。 七番目の曲が終わるとき、私は目的の建物の前にいた。 七番目の曲が終わるとき - ライ麦畑…

幸福な言の葉

現状に満足しているひとは発言の必要がない、というようなことをどこかで見かけた。平穏な幸福。全くその通りかもしれない。 私がうだうだと此処に駄文を書き連ねるのもひとつの表現であり、それはおおよそ不幸や不満、それに伴う哀愁などによって駆動される…

扇動の聖女

よく働いた5日間、その中のある12分間のお話である。 年に2度開催される我々コミュニティの大きな会合が、今年の秋は12年ぶりに私の住む都市で行われた。 そして我々は、この会合を運営する立場となった。 私なんかは下っ端なので、荷物を運んで会場設…

何度でも、君の歌声

そのフェスは”ジャズフェス”というのに案外ジャズ奏者のパフォーマンスは多くない。 数年前に友人Sに連れられて行ったのが最初だった。 当時はまだジャズにそれほど関心がなく、ただただ「なんだかカッコいいなぁ」と思ったり、ひたすら「ビールうめえなぁ…

近づく窓から見えるのは

久々に青空の広がる晩夏のある午後。 今日はいい天気ですね。地上5階のビルの廊下を一緒に歩く後輩が話し掛けてきた。 そうな、最近ずっと雨だったもんな。淡々と、だが心から彼の言葉に頷く。 あのビルは何なんですかね? 廊下の一番向こう側、遠くの窓か…

不完全の美学

*再び旅行記はひとやすみ 高校時代,私はバドミントン部に所属していた。 顧問であった男性数学教師はバドミントン未経験者で,練習にもほとんど来ず,公式戦のオーダーなんかも「キャプテンに任せるわ」といったふうで,顧問のわりにあまり関わりはなかっ…

正体見たり

皆さんこんにちは。 春ですね。春といえば,桜ですね。 風流ですね。桜。 ここで桜に関する歌を一首。 屋台店 あめかわずなく この声と ついに散りしは 徒桜かな 解説をつけます。 屋台の立ち並ぶ道を歩いていると,ぽつぽつと雨が降り出し,何処かで蛙も鳴…

べからず使ふべからず

想像しないでください ── 真っ青な空,白い雲,そしてどこまでも続く大海原を。 梅雨だというのに私の住む地域では雨があまり降らない。ただジメジメと蒸し暑い。勘弁してほしい。 雨の中をバイクで爆走した記憶が遠い。それくらい雨が降っていないというこ…

追想と捏造の狂想曲

いつの記事だったか,記憶は一番に「嗅覚」と,その次に「聴覚」と密接に関連しているという話をした。 嗅覚について思い当たることも多いが,最近は音楽に詳しい友人に鼓舞されていろいろと聴くようになって,聴覚と記憶のつながりを感じることが多い。 最…

僕は肉,君は魚

好きな食べ物ランキングトップ5が「ニワトリの肉」,「桃」,「ウシの肉」,「ブタの肉」,「揚げ出し豆腐」(2017年5月現在)である超攻撃的やわらか肉食系男子の私だが,先日,食堂で偶然「サバの塩焼き」を食べて,「魚ってうまいんじゃねえか」と…

大人への道を歩いているか

先月のうちに書きたいと思っていた諸々のことが,新年度の開始とともに何処かにぶっ飛んでしまった。人は忘れるものだ。 私もいよいよ延ばしに延ばした人生の決断を迫られつつあり,稚拙な文章をこねくり回す時間は減る一方である。それでも折角始めたことで…

ノスタルジーの行方

所用のため滞在中のハワイはホノルルにて筆をとる。 到着初日だが,もう日本が恋しい。私の準備不足が全ての原因ではあるが,率直にいうと,やはり言語の壁は大きいなと思ってしまう。皆さん必死に理解しようと努力してくれるので,余計に悲しく,そして申し…

光と弾丸

皆さんは,本を読みながら,映画を見ながら,講演を聴きながら,メモをとるだろうか。 旅先の建物,景色,食べ物,全てを写真におさめるだろうか。 私は,どちらもあまり積極的にするほうではない。 それでも,「あそこで食べたアレは美味しかった」とか,「…

汚れを吸ったスポンジは泡が立たない

先日,約一年振りにとある小学校にお邪魔した。 1-2年生,3-4年生,5-6年生と順番に一緒に遊んでもらったのだが,1-2年生はまあ腕白。3-4年生はそれに拍車がかかる。 ところが,5-6年生ともなるともう結構大人っぽかったりする。 私より背が大き…