ライ麦畑で叫ばせて

日常・数理・旅や触れた作品の留書・思考の道草 などについて書いています。

作品感想集

ひとこと感想集 part 7

今回も早速いきます。ネタバレにはご注意ください! 15. 宮本輝『螢川・泥の河』(新潮文庫) 『螢川』は芥川賞、『泥の河』は太宰治賞受賞作である。どちらも、主人公は少年。彼らの体験や心の動きが、彼らの目の高さで、真正面から描かれている。 『泥の…

ひとこと感想集 part 6

今回は一作品に集中する。良い文にはよく考えさせられるものだ。 * ネタバレにご注意ください! 14. 三島由紀夫『金閣寺』(新潮文庫) 疲れた。強固な論理的秩序と膨大な知識量に何度も負けそうになった。数年前の私なら途中で読むのを諦めていただろう。…

ひとこと感想集 part 5

さあパート5だ! こんにゃろ! 今回は前置きを抜きにしていくぞ! こんちきしょう! * ネタバレにご注意ください! 12. 恩田陸『木曜組曲』(徳間文庫) これぞ静かで奇妙な恩田陸ワールド。五冊に一冊は彼女の作品を読まずにはいられない体となった私だ…

ひとこと感想集 part 4

一言読書感想集も第四弾となった。「一記事につき三〜五冊ずつ紹介できればいいかな」という考えで始めたが、分量的に「一記事二冊」が妥当かもしれない。一冊一冊の感想が充実してきたためだ。 一言というわりに長すぎるのでは? と思い、その適切な分量を…

ひとこと感想集 part 3

パート1(ひとこと感想集 )、パート2(ひとこと感想集 part 2 )と続けてきた「一言読書感想集」だが、パート1を書いていて気づいたのは「感想が『あとがき』に引っ張られる」ということである。あとがきについて共感あるいは批評的な感想をもち、それに…

ひとこと感想集 part 2

感想を残すことにしてから、「早く感想を書きたい!」という本末転倒な欲求により読書がよく進んでいる。あと、「感想を残さなければ!」という勝手な使命感により内容がよく頭に入ってくる。 一方、「この本も感想集に入れたいなー」という面倒なこだわりか…

ひとこと感想集

これまで何冊の本を読んできたか知れない。これは数え切れないほど多くを読んできたと自慢しているのではなくて、ただ単に数えていなかったというだけのことである。 現在の自宅の本棚には百冊程度の文庫本が並んでいて、ときどきそれらの背表紙を眺めながら…

渇き

「…生きることが難しいなどということは何も自慢になどなりはしないのだ。わたしたちが生の内にあらゆる困難を見出す能力は、ある意味ではわたしたちの生を人並みに容易にするために役立っている能力なのだ。なぜといって、この能力がなかったら、わたしたち…